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詳しくしりたい方のためのちょっと専門的なお話。
実は窯の値段の大半はレンガ代なのです。
ガス窯を作る場合で最も重要なのはレンガの番数(耐火度)、積み方と壁、扉の厚さです。
窯全体の値段を100とした場合35−40パーセントはレンガ代です。残りが人件費、ケース、バーナーや配管費等です。

レンガの値段と耐火度
私共が炉内の表面に使用するRA15、RA15Sという耐火断熱レンガは、一丁あたり400円以上しますが、見た目が同じ真っ白でも番数が劣るレンガもあります。(逆に一丁1800円を超えるような高温炉用のものもあります)。
 レンガの耐火度について大雑把に説明すると、RA15、RA15Sはメーカーの定める耐火度は1500度前後です。
それから耐火度が100度下のもの、200度下のもの、といったようにつづいていきます。当然、値段もそれぞれ下がります。
 しかし普通、焼成温度は1200〜1280度ですから、レンガの耐火度は1300度ぐらいあればいいはずです。
しかし、それはそのレンガの耐えうる最高温度なので、炉材として長期間の使用に耐えられるわけではありません。
また還元焼成、炭化焼成のレンガへの負担も考慮する必要があるのです。

 たとえば、これを車に置き換えて説明してみます。私が学生の時に乗っていた中古の軽バン。スピードメーターに140キロまで刻んでありました。
その軽自動車(窯)で140キロのスピード(温度)で何時間も運転すると車が悲鳴を上げます。エンジン(レンガ)の傷みも早いでしょうし、私もたまったものではありません。
しかし、同じ車でも最高速度200キロのスポーツカーで同じスピード、同じ距離を運転するのとでは、エンジンが受けるストレスは同じではありません。
運転後のわたし(製品)の状態も、まったく違うはずです。
わたしたちの窯は最も理想的な使用方法で1000回ぐらいの焼成にも耐えることができます。
最も理想的というのは、製陶所や作家さん等が毎週2、3回の本焼き(これくらいの頻度だとレンガがいつも乾燥し、大気中の水分を吸収する暇がない状態)をしていて、いつも同じような焚き方をしている、という感じでしょうか。
たとえば年間100回以上も窯を焚くお客さんでも8〜10年は十分使用に耐えるのです。

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